関西外国語大学は、2025年に創立80周年を迎えた伝統ある大学です。1945年に大阪市で設立された谷本英学院を起源とし、「国際社会に貢献する豊かな教養を備えた人材の育成」と「公正な世界観に基づき、時代と社会の要請に応えていく実学」を建学の理念に掲げ、発展を続けています。
特に国際交流には1960年代から他大学に先駆けて取り組んでおり、現在は55の国・地域の423大学と協定を締結しています。年間1,000人を超える学生を海外に派遣する一方、世界各地から約1,000人の留学生を受け入れており、現在の学生数は12,000人に上ります。
今後は、IT分野に特化した留学プログラムや、米国公認会計士のライセンス取得につながるパスウェイプログラムなど、学生が語学学習を通じて広がるさらなる可能性に挑戦できるよう、多角的な施策を展開しています。
また、社会の高度情報化に対応するため「情報化推進戦略2025」を策定し、情報基盤の整備、教育支援・学修環境の整備、大学運営体制の強化、研究活動の支援という4つの柱を基盤に、全学的なDX推進を加速しています。これにより、教育・研究・大学運営の各領域において、持続的な発展を目指しています。
学校法人関西外国語大学 人事部次長 高原克哉氏
我々の所属する人事部の業務は、教員や事務職員との雇用契約、給与処理、教員の募集・採用、資格審査に加え、勤怠管理や労働安全衛生管理、文部科学省や厚生労働省とのやり取り等、多岐にわたります。
中でも、教員、非常勤教員、職員を合わせると年間約350名との雇用契約が発生します。毎月発生するものから、半期に一度契約を更新・再締結するものまで多岐にわたり、紙での雇用契約書の処理には膨大な手間と時間を費やしていました。
このような状況が常態化していましたが、立ち止まって考えると、よりスマートな業務推進の方法があるのではないかと感じるようになりました。これまで人事部ではクラウドサービスの積極的な導入が進んでいませんでしたが、全学的なDX推進に伴い、業務効率化の実現を目指す過程で、電子契約の導入を検討するに至りました。
大学全体でもDX推進に向けて専門チームを立ち上げ、全学的に取り組んでいます。履修登録や成績管理、多くの留学生の管理、法人部門での契約書管理、既存システムの刷新など、DX推進は広範にわたります。
人事部では、SMBCクラウドサイン導入後もさまざまなクラウドサービスの導入を進めています。SMBCクラウドサインは非常にシンプルで使いやすく、これを導入したことが、人事部におけるクラウドサービス導入のハードルを大きく下げたと感じています。
学校法人関西外国語大学 人事部課長補佐 沖野雅之氏
導入にあたり、ペーパーレス化や印鑑をなくすことに対して特段の反対意見はありませんでした。重要なのは「契約が法的に有効であること」であり、SMBCクラウドサインであれば、電子署名とタイムスタンプが適切に付与され、法的に問題がないことを確認できたため、安心して導入することができました。
教員からも反対の声はなく、スムーズに導入を進めることができました。
現在は、主に雇用契約書での活用が中心です。
人事部で扱う雇用契約の大部分は教員との契約であり、年度末にかけ、次年度の契約締結が集中します。また、臨時職員の方々とは半年更新の場合もあるため、年度末以外にも年間でいくつかの月に契約業務が集中します。
紙の契約書を使っていた頃は、契約業務が集中する月に机の周りが封筒に埋もれることもありました。電子契約を導入したことで、はるかにスマートに効率よく仕事ができるようになったと感じています。
今後は、出向に関する契約書などにも活用範囲を広げていきたいと考えています。
従来は、教員や職員ごとの雇用形態に応じて、多種多様な書式の契約書を利用しており、作成した本人でなければ詳細を把握できないといった業務の属人化が見られました。しかし、SMBCクラウドサイン導入時にフォーマットを整理し、シンプル化を図りました。また、詳細なマニュアルを作成することで、業務スピードの向上を実現しました。
導入直後には、契約相手に対し、電子契約に変更する旨と電子契約が法的に問題ない旨の案内を事前に送付した上で電子契約を送信したため、大きな混乱はありませんでした。
初回の送信時には、一部の教職員から操作方法が分からないという声もありましたが、個別に説明することで、2回目以降はそのような問い合わせもなくなりました。
コスト削減の観点では、年間数百件に及ぶ契約書があったため、郵送費や印刷費といった目に見えるコストの削減を実現できました。
また、契約関連の事務処理にかかっていた時間を削減できたことで、例えば研修の充実や360度評価の実施など、これまで時間が足りず着手できなかった業務に時間を充てられるようになりました。
当大学では定期的に海外の教員を招聘しています。紙の契約書の場合、着任ギリギリでの契約締結となるケースもゼロではありませんでした。電子契約であれば、契約書のやり取りがスムーズになり、海外の教員の方々にも安心して着任いただくことができています。
学校法人関西外国語大学 人事部 中山実咲氏
学内での押印対応が不要になることから、契約締結までのスピードが圧倒的に速くなったと感じています。
作業の手間が減ったことで、人事部本来の業務に目を向けられるようになったことは大きな成果です。新しいことを始めたり、新しいアイデアを検討するための余力を捻出できたことは、非常に喜ばしいことだと考えています。
今後は、出向契約や業務委託契約についても電子化を進めていきたいと考えています。相手方の運用方法や書式もあるため、相談しながら進めることになります。
また、別部署にはなりますが、奨学金制度に関する契約や、さまざまな外注業者との契約などもありますので、他部署への展開の可能性も大きいと考えています。
導入する際には多少の労力が必要になるかもしれませんが、導入すればこれまで以上の効率化とスピードアップが図れます。私たちのように多岐にわたる契約書の書式の整理など、これまでの契約業務を見直すきっかけにもできるかと思います。
何よりも、契約書を送る相手方にとっても利便性が向上し、メリットになることだと思いますので、電子化しない理由はないと感じています。業務効率化や業務コストの削減をお考えの際は、ぜひ電子契約の導入をご検討いただくことをお勧めします。
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