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業務フローを紙から電子に容易に移行

~印紙税も大幅削減~

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  • コンサル

株式会社日本総合研究所 業務管理部 上席推進役 高宮 康次氏 業務管理部 企画管理チーム 久松 めぐみ氏

日本総研では、業務委託契約などを中心に電子契約を積極的に活用。

紙での契約締結時に必要となる印紙を大幅に削減したことに加え、現状の業務フローを大きく変えずに全社導入し、利用範囲を拡大している。

既存のワークフローにそのまま組み込める高い「業務適合性」

最初に御社の事業内容と、担当されている業務について教えてください。

高宮氏
当社は、経済・社会の本質を的確に捉えるリサーチ、時代に求められる産業を創造するインキュベーション、持続的な成長の基盤を構築するコンサルティング、デジタルイノベーションを実現させるITソリューションという4つの機能を柱とする会社です。私が所属する業務管理部は、当社のバックオフィス業務を担っており、たとえば最近では在宅勤務が中心になってきていますので、テレワークでも業務を円滑に行えるよう、電子化を含めた業務環境の整備・改善活動を行っています。

株式会社日本総合研究所 業務管理部 上席推進役 高宮康次氏

久松氏
私の方は同じ業務管理部のなかの企画管理チームの1人として、業務改革推進プロジェクトを担当しています。今回のSMBCクラウドサインについても、導入・推進役として活動してきました。

SMBCクラウドサインの導入前にはどのような課題があったのでしょうか。

高宮氏
テレワークについては、従業員のライフワークバランスという観点で、コロナ以前から取り組んできました。テレワークに耐えうるセキュアなOA環境の構築や、そのためのシステムの設計・開発、従業員のフォロー対応などです。紙の契約書業務は社内でのやりとりをはじめ、先方様との郵送での送付や現物保管等、多大な事務作業が発生していました。紙現物の作業のままではテレワークも実現しません。業務を効率化しつつテレワークを実現するには、まず紙書類を使っている対外的な契約業務を電子化しようと担当者から提案があがってきたことが最初のきっかけです。

さらに後押しとなったことは、業務委託契約などにおいて多額の印紙税を納付していて、それを電子化することによって大きく削減できることが分ったからでした。当社だけでなく、取引先、業務委託先も同じように印紙税の課税文書の作成を省けます。業務全体をより効率化してテレワークの推進やコスト削減にも貢献できると考えました。

SMBCクラウドサインを選んだ決め手は何だったのでしょう。

高宮氏
2019年から電子契約の検討を始めましたが、当時はSMBCクラウドサインがまだ設立されていない時期でしたので、実は他の電子契約サービスを候補に、機能、価格、セキュリティ、業務適合性といった観点から比較検討していました。そんな折、2019年10月にSMBCクラウドサインが誕生したので導入した、ということになります。

決め手となったのは使いやすさと低コストの2点です。見るからにシンプルな仕組みで直感的に使えると感じました。他のサービスは自分たちで運用マニュアルをしっかり用意し、社内での研修を何度も行う必要がありそうでしたが、SMBCクラウドサインはそういった面での導入負荷はほとんどなく、契約書1通ごとの費用単価も抑えられていて気軽に導入できそうだなと。

使いやすさという部分について、もう少し具体的に言うとどんなところになりますか。

高宮氏
とにかく画面の表示がシンプルですよね。操作していく中で選択すべきところ、入力すべきものが限られているので迷うことがなく、マニュアルなしで自然と使い方がわかるインターフェースになっています。企業としては、常に新入社員という新しいユーザーが増え続けるわけですから、マニュアルを用意しないと使えないような複雑さは、長い目で見たときに運用コストの部分で大きなデメリットになります。

先ほど「業務適合性」という言葉も出ていました。SMBCクラウドサインはその部分ではいかがでしたか。

高宮氏
基本的な業務フローをクラウドサインにより紙から電子に容易に置き換えて導入できた、というところに尽きます。たとえば業務委託契約や秘密保持契約は、営業や開発部隊のフロントラインが取引先・委託先との間で結んでいます。その過程で、契約書への押印作業については私たちが担当しているため、社内で紙書類の受け渡しが必要になっていました。また、締結後の契約書の保管も私たちの役割です。

これら契約書の受け渡し、押印に関する社内申請などには、以前から社内のワークフローシステムを活用しています。SMBCクラウドサインの導入にあたっては、このワークフローシステムを流用しつつ、クラウドサインにより契約書について紙現物から電子に容易に切り替えることができました。我々も常に業務フロー見直しによる効率化にも取り組んでいますが実現には時間がかかる場合もあります。クラウドサインを使うことで従来の業務の流れはそのままで、紙から電子にすることにより個々の業務自体を大幅に効率化することができました。多くの従業員が違和感なく使えるようにするためにも、このように容易に既存業務に組み込める適合性の高さはとても重要だと思います。

委託先も電子契約に対応してもらう必要があったと思いますが、不安の声はなかったのでしょうか。

久松氏
締結件数の多い業務委託契約からSMBCクラウドサインの導入を開始しましたが、その際には当社の拠点がある東京と大阪の2箇所で委託先向けの説明会を実施しました。実際の契約締結の画面も見ていただきながら操作性も確認していただきましたし、当社だけでなく委託先の側でも印紙税の削減など、電子化によって目に見えるメリットがあることをご理解いただきました。

電子契約に向けた社内規程や体制の構築に時間がかかるなどして、従来通り紙の契約を望まれるところとは今までと同じように対応しています。ですが、当初は印影がない契約に抵抗感を示す会社様もあったものの、コロナ禍の影響でテレワークを推進しなければならなくなり、むしろ「どうすれば電子契約に対応できるか」という相談を受けることが増えてきていますね。

高宮氏
今のところは件数で言うと全体の6割ほどが電子契約に移行しています。最初のうちは比較的小さな規模の会社様が電子契約を選ばれることが多かったですね。損得をしっかり判断して意思決定を迅速に行えるなど、組織として動きやすかった面があるのかもしれません。

紙契約が混在しながらも大幅な作業負担減。2拠点間で分担も

株式会社日本総合研究所 業務管理部 企画管理チーム 久松めぐみ氏

導入後の効果として実感していることはありますか。

高宮氏
通常、システム開発は数カ月以上に渡るもので、契約は3カ月おきに更新することが多いんです。そうすると、だいたい決まった3カ月ごとの月末のタイミングに契約更新業務が集中することになります。契約金額が変わる場合もありますし、紙の契約書だと改めてプリントアウトして製本し、押印のために私たちの部署とやりとりする必要もあります。

契約の事前・事後の処理がたくさんあって、それが短い期間に集中しますから、各部門が本当に忙しかった。電子化によってそれらの作業がごっそりなくなって、すごく助かったという感想がほとんどですね。それでも他の業務の書類は電子化できていないものもまだあるので、もっと電子化を推進してほしいという声も届いています。

あとは、契約締結完了までの時間を短縮できたことによる開発の効率化も挙げられます。紙の契約書では締結までに1~2週間かかっていたのが、電子契約では2日あれば完了します。互いに契約を締結・更新しないと次の開発に着手できませんので、スケジュールの面でも余裕が生まれるようになりましたね。

久松氏
印紙税の削減は特に効果が大きく、印紙税額は、2020年度は前年度比、約半額程度に落ち着きそうです。

SMBCクラウドサインで契約書を実際に送信している総務チームでは、テレワークでも処理できるというメリットを実感しているようです。東京だけでなく大阪にある拠点でもSMBCクラウドサインを利用できるようになっていますので、繁忙期には2拠点で契約業務を手分けすることもあります。

紙の契約書がまだ混在していますので、全体的には以前の7割ほどの業務量に削減できていますし、2拠点で作業分担することで担当者の感覚としてはその数字以上に楽になっているのではないでしょうか。これまでは押印や契約書送付のためだけに出社・残業しなければいけないケースもありましたが、それが少なくなった今はかなり負担軽減されているはずです。

SMBCクラウドサインで特に便利に利用している機能があれば教えてください

久松氏
紙書類では、契約書が戻ってこないときにどこで処理が止まっているかがわからず、あちこちに電話をかけて確認するしかありませんでした。ところがSMBCクラウドサインでは、契約書を送付した後、相手方でメールを開封済みかそうでないかがわかり、承認のステータスなどもチェックできます

途中で承認がストップしている場合でも、リマインド機能でメールを再送信して催促できますし、締結済みの契約書を細かい条件で検索する機能もあるので、たとえば契約更新のタイミングや監査で以前の契約を確認するような場面でもすごく助かりますね。

高宮氏
インターフェースがシンプルで、「クラウドにアップロードした契約文書に双方で合意する」という点に特化しているツールなのが秀逸だと思います。特化しているだけに、SMBCクラウドサインを契約業務のワークフローの一部のみ置き換える、といった導入の仕方が容易なんです。

前後にさまざまな業務が存在する場合、新たにシステムを入れるとなると全体を置き換える必要があったり、無理に組み込んで混乱の元になったりすることもあります。そのため、連携方法や導入範囲をどうするか悩んでしまいがちですが、シンプルなSMBCクラウドサインだとそういう危険は少ないんです。まさに業務適合性が高いということが言えると思います。

今後、SMBCクラウドサインの活用をどのように広げていきたいと考えていますか。

高宮氏
導入範囲を拡大してほしいという要望はすでにあり、納品書や検収書、請求書などの紙書類の電子化は検討を進めているところです。あとは、いくら操作が簡単とはいえ、電子契約の件数がどんどん増加していくと少なからず送信の手間もかかっていくことになりますから、将来的には作業量を最小化できればと思っています。

そのために、社内システムとのAPI連携を実現するなど、負荷を軽減する手段を検討したいと思っています。あるいは締結した契約書の内容を自動で読み取って、その情報を社内の契約管理システムに反映させ、より効率的な案件管理を可能にする、というようなアイデアも考えられますね。

SMBCクラウドサインの導入を検討している他の企業に向けてメッセージがありましたら。

久松氏
最初は電子契約という新しいツールの導入に対して一部から抵抗があったことはたしかです。ところが導入から1年以上経過し、「もう紙の時代には戻れない」という声が現場から届いているほどです。社内規程などが壁になって導入がなかなか進まないこともあるかもしれませんが、便利で、楽で、時間短縮につながるというメリットをぜひ実感してほしいと思います。

高宮氏
今やアナログな紙書類からデジタル中心の業務へ移行しているんだと、マインドシフトする必要があることを私自身も含め自覚しなければいけません。それを前提として初めて、今何をしなければいけないのか、電子ではできない業務は何で、アナログのまま残さなければいけないものは何か、という観点で発想していけるようになると感じています。

電子ではできない業務もあると思うんです。ですが見方を変えれば、それ以外はすべて電子の世界で完結させられるということ。電子化した方が我々の労働の質を高められ、生産性の低い労働集約的な仕事から脱却できるはずです。

国際競争力を高めるためにも、一刻も早く世界の電子化に追いつかなければいけない、という危機感をもつ必要があります。そのためにもほとんどすべての業務が電子化できるんだという前提に立って、まずは契約書をはじめとする紙書類から電子化し、会社や従業員のマインドシフトを進めていってはいかがでしょうか。

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