中野氏
山一建設ホールディングスのグループ会社として、不動産の売買や仲介、注文住宅を中心とした戸建物件の建築と販売、資産運用に関わるコンサルティングなどの事業を展開しています。グループの山一建設は創業から32年、山一ホームとしても36年の歴史があり、東京西部に位置する福生・羽村・青梅市周辺のほか、最近では国分寺や三鷹などの都心により近いエリアにも進出しているところです。
平野氏
一言で言えば、発注業務の改善と効率化が急務だったからです。社内ワークフローツールですでに社内稟議の手続はデジタル化できていましたが、その先の発注はアナログ的でした。たとえば営業スタッフ個人がメールや電話で相手方に発注するなど、人によって方法がまちまちで、トラブルが発生することもあったんです。
しかし、社内ルールをきっちり決め、最後の発注部分をSMBCクラウドサインにして発注書を確実に送付するようにし、相手方の承認も得る形にすることで、必然的に正しく発注管理ができるようになるだろうと考えました。何をいつ送信したのか、といった履歴を後から容易に追うこともでき、発注管理の効率化を図ることも可能になるのではないかと。
中野氏
営業スタッフ、先方担当者との間で間違って話が進んでしまうことがありました。発注前に何をいつまでに、どの資料を添付して社内に回して承認を得なければいけないか、というルールが明確になっていなかったことも大きな原因です。我々発注側と先方の受注側とで認識の違いが生まれ、「発注したつもり・受注したつもり」になってしまって、場合によっては工期に影響が出る可能性もあります。
株式会社山一建設 営業部 部長 中野裕介氏
平野氏
当社の取引先銀行である三井住友銀行からご紹介いただいた、というのが1つ。金融機関が導入している信頼性の高さもやはり重要なポイントでした。まずは発注書から使用することにしましたが、将来的には契約書に用途を広げていくことも頭にありましたから、そこに対応できるツールであることも外せません。2022年1月に導入の検討を始め、その月のうちに導入して運用を開始しました。
平野氏
発注書です。小さい備品の購入から大きい建物の建設工事、造成工事など、他社への発注が伴う部分で利用しています。毎月平均して100件以上あり、多いときは200件近くになることもあります。
中野氏
営業部門の場合は、たとえばスタッフ1人1人が見積などをとり、契約書や発注書を作成して、上長や経理などの承認をとった後、最終的に社長の承認を経て相手方にSMBCクラウドサインで発注書を送る、という流れになっています。ただし、現状は紙書類を併用しています。最初に相手から受け取る見積書や資料が紙であることも多いですし、発注金額などを承認者全員がきちんと把握・承認していく必要もあるので、紙書類を社内で回し、押印もしています。最後、発注するところでそれらの書類をPDF化し、SMBCクラウドサインを通じて相手方に送付するという感じですね。
中野氏
デジタルツールはすでに使っていて慣れていたせいか、SMBCクラウドサインについても、操作の複雑さみたいなところは一切感じなかったですね。せいぜい一連の操作を2、3回も繰り返せば完全に理解できますし、全く戸惑うことなくスムーズに使い始められました。最初、社内規程を明文化して紙ベースでの手続の仕方が決まったとき、その新しいルールに慣れるのには少し時間がかかりましたが、そこにSMBCクラウドサインを追加して使い始めるところでは何の問題もありませんでした。
社内普及も短い期間でうまく進みましたが、これは、稟議を確実に社内で回し、相手方に発注書を承認してもらわないと備品購入も工事も進めることはできない、という決まりごとをしっかり作り込んだからかもしれません。正しく書類をやり取りしていなければ発注は成立しませんので、そうすると営業スタッフとしては「早く書類を回さないと案件が進まない」という危機意識が強まります。それで社内に浸透するのが早かったのではないかと思っています。
平野氏
最初にSMBCクラウドサインから提供していただいた「利用ガイド」を、社内だけでなく、社外の取引相手にもお渡しして説明しました。それだけでSMBCクラウドサインの基本的な使い方、受発注の流れは理解していただけたようです。
現在定期的にお取引のある企業は30社ほどあり、そのうちの1社からのみ「社内準備が必要なので、しばらくは従来の方法でお願いしたい」という相談がありましたが、それ以外はSMBCクラウドサインを快く受け入れていただけています。相手方にとっては電子化しても費用はかからないのでデメリットはないですし、メールで発注書が届いたときにどういう操作をすれば良いかもすごくわかりやすいようで、「対応の仕方がわからない」と言われたことは一度もないですね。
株式会社山一建設 経理部 平野陽一氏
平野氏
以前は発注担当者が見積書を社長に見せて承認を取り、そのまま発注するという、ほとんど担当者個人の動きだけで完結しているところもありました。そうすると私のいる経理部門では、発注先から請求書が届いて初めて発注したことを知る、というケースも少なくなかったんです。
それが、今は社内システムで稟議を回し、SMBCクラウドサインを利用して発注するという流れになったので、どんな発注をしているのかがシステム上ですぐにわかります。いきなり請求書が届いて混乱するようなこともなくなりました。正しい手順で発注を行わなければいけない、ということを社員全員が改めて意識するようにもなりましたし、それもSMBCクラウドサイン導入の良い影響かなと思います。
中野氏
営業スタッフのなかには事務作業が苦手な人がいて、どちらかというと口頭で話を進めたがるところがあったりもします。具体的な期限やルールが決まっていないと業務を組み立てられない、という人もいるんですよね。でも、いつまでに何をしなければならないというルールが明確になれば、それに基づいて動くのは得意なんです。
事前に取り決めたルールによって、書類のように形のあるものを使って発注しない限り、自分たちも相手先も動けない。そのルールがSMBCクラウドサインの導入でよりわかりやすく、確実にこなせるようになった点が、営業部門としては目に見える一番の効果ですよね。平野も言ったように、発注業務にまつわる進捗などの状況はシステム上で把握できますから、確認に時間はかかりませんし、もちろん以前のようなトラブルが発生することもなくなったので、そういう意味で業務の効率化を図ることもできています。
中野氏
契約書にもSMBCクラウドサインを使い、完全にペーパーレスにしてコスト削減や業務効率向上をより一層図っていく、という方向性はもちろんあると思います。ただ、書類のやりとりを電子のみにするのは、パソコンに不慣れな相手もいるので、SMBCクラウドサインの活用範囲は説明しながら広めていきたいと思っています。
平野氏
契約書の電子化については、たとえば手始めに、定型的な内容になることが多い賃貸物件関連のところで使ってみるのはどうか、という話は社内でしています。他にも工事請負契約書や売買契約書などに活用することも考えられそうです。2022年5月からは借地借家法や宅地建物取引業法の改正により、重要事項説明書や契約書なども電子で扱えるようになりますので、当社としてもできるところから活用を広げていきたいですね。不動産のように金額の大きい契約では印紙税も大きくなるので、その削減が見込めるという点でも導入のメリットは大きいと考えています。
中野氏
SMBCクラウドサインを導入することで、社内や社外とのやりとりが機械的になり、ミスなくこなせるようになります。必要な連絡をうっかり忘れていた、みたいなこともなくなるんですよね。導入にあたり、社内ルールをあらかじめ定めておくことは必要ですが、SMBCクラウドサインというツール自体が、そのルール作りや遵守の徹底を促進してくれる、という側面もあるように感じています。
また、こうした社内手続は多くの部署をまたがる形で処理していくもので、連絡や連携はかかせません。SMBCクラウドサインを利用していると、そうした社内コミュニケーションが自然と密になるのも利点です。社内コミュニケーションが不足気味だと感じている企業にも役に立つのではないでしょうか。
平野氏
経理のような事務職の方だと、過去の情報を確認するために大量の書類のなかから探す手間がなくなりますし、そもそも保管している書庫まで行く必要がなくなります。電子化で書類管理は確実に楽になると思いますね。それと、今や電子化した書類は手元に置くよりクラウドにあったほうが安全、と言える時代になってきていますから、そういった意味でもSMBCクラウドサインはおすすめできます。
サービス説明資料、セキュリティガイド、社内システムと連携可能なAPI説明資料、書類の送付先に送ることで導入を容易にする受信者向けガイドといった各種資料をご用意しております。導入検討にお役立てください。