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国内初、無担保ローン契約でSMBCクラウドサインを導入

~すべての契約の電子化を目指す、スルガ銀行の先進的な取り組み~

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スルガ銀行株式会社 スルガ銀行株式会社 ソリューションビジネス推進本部 FI推進室 部長 本多 寛行氏 株式会社三井住友銀行 公共・金融法人部 マーケティンググループ部長代理 北川 愛理子氏 SMBCクラウドサイン株式会社 事業企画部長 柳澤隆大氏 ※所属は2023年1月取材当時のものです

2022年6月、無担保ローン契約におけるSMBCクラウドサインの導入を発表したスルガ銀行。これにより紙とハンコのやり取りから解放され、オンライン上でのスピーディーな契約が可能となりました。国内初にして、地域金融機関初でもある取り組みはどのような経緯で実現したのでしょうか。またSMBCクラウドサインの導入により、スルガ銀行ではどんな変化が生まれたのか。

今回はスルガ銀行 ソリューションビジネス推進本部FI推進室 部長の本多寛行氏、三井住友銀行 公共・金融法人部 部長代理の北川愛理子氏、SMBCクラウドサイン 事業企画部長の柳澤隆大氏にお話を伺いました。

品質・コスト・納期のすべてにおいて優れている「SMBCクラウドサイン」

スルガ銀行は、無担保ローンの契約においてSMBCクラウドサインを利用することを昨年の6月に発表しています。そこに至る経緯を教えてください。

本多氏
スルガ銀行ではお客さまとのやり取りを始めとして、内部の手続きも含め様々な業務のデジタル化を以前より進めて参りました。その中で、一部の無担保ローン商品が紙ベースの契約となっていたため、そこに付随する書類や印鑑のやり取りが多く、業務の生産性を著しく下げていることが分かりました。そのような中で、当行全体としても無担保ローンに電子契約を導入しようとなったという経緯です(*)。実は、SMBCクラウドサイン以外にもオンラインで契約をする仕組みは当行にありましたが、現状にはそぐわない古いシステムだったので活用には至りませんでした。

(*)【国内初!】『SMBCクラウドサイン』による無担保ローンの電子契約導入について

本多寛行氏

スルガ銀行 ソリューションビジネス推進本部 FI推進室 部長 本多寛行氏

北川氏
スルガ銀行さまへSMBCクラウドサインを初めてご紹介したのは2020年12月頃のことでした。当時、弊行においても業務の効率化・デジタル化が進んでおり、同業種である地域金融機関さまにおかれましても、デジタル化に関して弊行と同様のお悩みをお持ちである可能性が高いと考え、弊行のデジタル化事例やSMBCグループのさまざまなソリューションをご紹介しておりました。スルガ銀行さまとの対話の中で、委託先やお客さまとの契約の電子化にご関心頂き、SMBCクラウドサインをご紹介したという経緯です。スルガ銀行さまは静岡県に本店を構えておられますが、インターネットを使って全国のお客さまと取引をしたり、札幌や福岡にも店舗を展開したりするなど、他の地域金融機関さまと比べて広域のお客さま向けにサービスを展開されています。そのため、完全非対面で契約が可能となる仕組みを構築することに強く関心をお持ちでおられました。

北川愛理子氏

三井住友銀行 公共・金融法人部 部長代理 北川愛理子氏

本多氏
SMBCクラウドサインの導入にあたっては他社サービスとも比較検討しましたが、それらと比べてもQCD(品質・コスト・納期)の点で非常に優れていました。実際の導入までも極めてスムーズで、やはり電子契約のサービスの中ではSMBCクラウドサインが最も優れていると認識しています。

現時点では無担保ローンの契約のみがSMBCクラウドサインで行われていますが、今後増やしていく予定はありますか?

本多氏
そうですね。他の事務手続きにも順次広げていく予定です。相続関連や住所変更など、ローン契約以外の手続きをすべてSMBCクラウドサインで完結させることを目標にしています。

SMBCクラウドサインの利用イメージ

SMBCクラウドサインの利用イメージ

誰でも直観的に使えるシンプルなインターフェースで、利用者からのお問い合わせはゼロ

実際に契約でSMBCクラウドサインを利用されたお客さまからの声について教えてください。

本多氏
実はお客さまからの声は届いていないんです。使い方が分からないとか、不具合が出たといったお問い合わせも一切なく、トラブルなしで締結できています。当初はお客さま向けのSMBCクラウドサインのマニュアルを作成する予定でしたが、実際に使ってみると操作を説明するまでもないシンプルな仕組みなのでやめました。ですので、お問い合わせがないというのが、お客さまからのリアクションといえます。今回は国内初の取り組みを実現した訳ですが、それが社会に確りと受容された証だと思っております。

お客さまだけでなく、SMBCクラウドサインを運用しているチームからも操作方法や不具合についての声は発生していません。ローンチした直後は対応に追われるだろうなと予想していましたが、なにもトラブルはなく大変助かっています。実は、当時の私は別のプロジェクトにも関わっていて、そちらに大きなリソースを取られていました。そんな状況でも導入は問題なくできましたからね。導入においても、お客さまのご利用においても、初めての人が迷わずに使える設計なのは非常にありがたいですね。

SMBCクラウドサインの操作イメージ

SMBCクラウドサインの操作イメージ

柳澤さんに伺いますが、SMBCクラウドサインの分かりやすさは、サービスの基本として意識されたのでしょうか?

柳澤氏
そうですね。SMBCクラウドサインはある程度完成されたパッケージとして提供しているので、お客さまからのご要望があれば翌日にでも環境を提供できる点が大きな強みです。要はシステム開発無しで利用可能ですので、極めて速いスピードでの導入が出来ます。そのスピード感はサービスの基本として意識していることです。現在、数多くの企業に導入いただいており、様々な書類に対応できる汎用性も兼ね備えています。

柳澤隆大氏

SMBCクラウドサイン 事業企画部長 柳澤隆大氏

無担保ローンは有担保のローンに比べて審査が迅速という点がありますが、SMBCクラウドサインの導入でさらにスピード感は上がりましたか?

本多氏
そこは大きく向上しました。紙ベースの手続きに比べてお客さまも当行の手間も減り、格段に変わりました。

実際にご契約いただく利用者の観点からすると、欲しいモノがあるときにローンの審査等に時間がかかると、その分熱が冷めてしまうリスクがあるんです。そのリスクを回避するためにもスピード感は重要です。SMBCクラウドサインであれば、当行から発信をした後、お客さまはPCやスマートフォンで承諾をいただくまで、数分で終える場合もあるので、極めてスピーディーに価値提供が出来ていると考えています。

スピード感だけでなく、安全と信頼で金融機関のニーズに応える

これまでに柳澤さんは数々の企業にSMBCクラウドサインを導入してきたかと思いますが、スルガ銀行の導入はその中でも障壁なく完結した事例でしょうか?

柳澤氏
振り返ってみると、実際にご導入に至るまでには二つの段階がありました。まずは、スルガ銀行さまとして電子契約のシステムを導入するか否かという判断のフェーズがあり、その後に具体的にどの契約に導入するか判断するフェーズがありました。当然、全体として大がかりなプロジェクトになったわけですが、無担保ローンの契約に導入することが決まってからは本多さまに陣頭指揮をとっていただき、極めてスピーディーに導入されたと感じています。

他社の事例では導入に手間取るケースもあるのでしょうか? その場合、どんな障壁がありますか?

柳澤氏
企業によってはSMBCクラウドサインの導入に時間を要するケースもあります。まずは検討段階での障壁ですね。企業として電子契約を実際に導入するのかを検討して、そこでYESの判断が出たら、その後は各種ある電子契約サービスのどれを利用するのか、複数社を比較する段階になります。価格はもちろんのこと、法的な面や、何か問題が発生した場合のリスクをどうするのか、といった複数の視点から検討する必要があります。具体的なサービスが決まってからも、さらにセキュリティ上の問題はないかを更に深く検討することもあります。今回のような金融機関さまの場合には価格面もさることながら、安全で信頼のおけるサービスかどうかを優先される傾向があるように感じます。

やはり、安全と信頼ですか。

柳澤氏
我々としましてもSMBCグループのサービスということで、安全と信頼をアピールできるのが一番の強みだと思っています。そして、実際にその点を高く評価いただいていると認識しております。

電子契約の導入に踏み切る、最初の一歩を踏み出せるか

本多さんに伺います。SMBCクラウドサイン導入前の社内で、「紙の手続きが煩わしいから、なんとかしてほしい」といった声はどの程度ありましたか?

本多氏
複数の部署から挙がっていましたが、実際にその環境を変えるための一歩を踏み出さないことには改善しないと思っています。そこは我々が電子契約を積極的に導入することで社内の環境を変えていき、電子契約の便利さを多くの社員に理解してもらいながら、紙ベースからの脱却を進めていきたいですね。

柳澤氏
本多さまのおっしゃるとおりだと思います。食わず嫌いというわけではないですが、やはり最初の一歩を踏み出すか否かの判断が重要で、そこさえクリアできればいい意味で後戻りはできなくなります。SMBCクラウドサインは導入し使っていただければ納得してご活用いただけるサービスだという自負があります。先ほど本多さまのお話にあった相続手続きなどの電子化についても、SMBCグループ内での事例がありますので、それらの情報もご提供できればと考えています。

北川氏
スルガ銀行さまにおかれましては、SMBCクラウドサインを活用して実現したいことをご相談いただいていましたので、我々営業サイドとしても弊行内でのSMBCクラウドサインの活用事例やその関連部署をご紹介する等、できる限りのお手伝いができたかと思います。皆さまの熱量を強く感じていましたため、お互いに信頼関係を築きながら進めることができたと思っております。

DXを進める熱量も大事な要素なんですね。

本多氏
私個人としてはSMBCクラウドサインに触れてみて、「これがあればいろいろできそうだな」という可能性を強く感じました。導入するときも運用部門に実際のデモ画面を見せて説明したら、インターフェースが分かりやすくてすぐに理解してもらえました。今では業務企画に関する部署も可能性を感じてくれて、これからますますSMBCクラウドサインの活用シーンは広がると確信しています。

より多様な顧客を取り込む「金融包摂」を目指して

では、無担保ローン以外の契約も含めた、今後のSMBCクラウドサインの活用方針を教えてください。

本多氏
まずは現状紙で行われている契約を順次、SMBCクラウドサインでの契約に変えていきます。将来的に予定している相続手続きですが、紙の手続きだと非常に手間がかかるんですね。親族の皆さんがそれぞれ遠隔地に住んでいる場合は、書類を書くためだけに時間を合わせて面会する必要があって大きな負担になりますので、そういった「難度の高い手続き」もSMBCクラウドサインでできるようになるといいですね。

柳澤氏
現状の相続手続きには課題が多くあります。相続人が複数の場合、皆が印鑑を押す必要がありますが、同じ時間に同じ場所で全員が集まることがまず難しいですよね。次のお盆まで集まる機会がありません、なんてケースもありうることですし、郵送するにしても時間がかかります。SMBCクラウドサインであれば書類をPDF化してスマホだけで手続きが完了します。

電子契約に置き換える上で難しい契約というのはあるのでしょうか?

柳澤氏
一部、法的な規制があり電子契約では難しいものも確かにあります。ただ、2022年5月の宅地建物取引業法改正により今まで紙が多く残っていた不動産関連契約において大幅に電子化が解禁されたこともあります。法改正の面でも我々にとっては追い風の状況が続いています。今後、SMBCクラウドサインが使える範囲はより広がっていくと考えています。

最後に、スルガ銀行さまとしての今後の展望について教えてください。

本多氏
スルガ銀行では昨年から外国人の方を対象にした「ファイナンシャル・インクルージョン(金融包摂)」に注力しています。紙の書類でも日本語と英語だけならそれほどの手間にはなりませんが、数カ国語となると話しが変わります。電子契約であれば英語だけでなく、ポルトガル語、ベトナム語、中国語など複数のテンプレートもすぐに用意できます。

今後もSMBCクラウドサインを活用することで、我々が目指す金融包摂をより一層強力に進めることができると考えております。このような取り組みを重ね、ひとりでも多くのお客さまに質の高いサービスを展開してまいりたいです。

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