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株式会社沖縄銀行 株式会社沖縄銀行

国内初、事業性融資へSMBCクラウドサインを導入

~沖縄銀行が、デジタル化で実現したい未来とは~

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株式会社沖縄銀行 株式会社沖縄銀行 事務部 事務企画グループ上席調査役 宮国 和広氏 SMBCクラウドサイン株式会社 営業推進部 関川 翔平氏 ※所属は取材当時のものです(2023年4月取材)

2023年1月、国内初の事業性融資契約におけるSMBCクラウドサイン導入を発表した沖縄銀行。契約書の電子化により、印紙代カットや来店不要など、お客さまに様々な貢献ができているそうです。国内初となる事業性融資契約におけるSMBCクラウドサイン導入はどのようにして実現し、沖縄銀行は今後デジタルを活用してどのような取り組みをしていくのでしょうか。

今回は沖縄銀行 事務部 事務企画グループの宮国和広氏、SMBCクラウドサイン 営業推進部の関川翔平氏にお話を伺いました。

国内シェア1位の電子契約サービスであることが、導入の決め手

2023年1月、沖縄銀行は事業性融資へSMBCクラウドサインを導入しました。そこに至るまでの経緯を教えてください。

宮国氏
検討を始めたのは2020年頃です。新型コロナウイルスの感染拡大、デジタル庁創設に伴い、社会全体のデジタル化が急速に進むことが予想されました。そのような社会の流れをうけ、沖縄銀行では契約手続きをはじめとした、あらゆる業務フローやサービスの電子化に着手しました。

最初に検討したのは住宅ローン契約の電子化です。ただ、電子契約の導入が初めてでしたので、まずはお客さまに関わるサービスではなく、行内で結ばれている契約の電子化から始めることにしました。そこで、雇用契約書をはじめ、行員向けの人事関連の契約手続きにSMBCクラウドサインを導入しました。いざやってみると、本当に1件もトラブルがなくて驚きました。

その結果を受けて、2022年6月にお客さま向けのサービスとして、住宅ローン契約に電子契約を導入しました。導入後は安定した稼働を確認し、2023年1月より事業性融資の契約業務へ電子契約を導入しております。

宮国和広氏

沖縄銀行 事務部 事務企画グループ上席調査役 宮国 和広氏

なぜSMBCクラウドサインを選んだのでしょうか?

宮国氏
理由はいくつかありますが、とくに大きかったのは、国内シェア1位の電子契約サービスであることです。我々にとって安心材料だったのと同時に、お客さまにとって馴染みのあるサービスであることがポイントでした。普段使っている契約方法であれば、安心して利用してもらえます。
また2020年9月、主務官庁(総務省・法務省・経済産業省)連名で、SMBCクラウドサインが採用している立会人型電子署名に関しての公式見解が発表された点や、経済産業省によるグレーゾーン解消制度で立会人型電子契約の公式見解が示されている点も安心材料になりました。

関川さんに伺いたいのですが、沖縄銀行と同じようにSMBCクラウドサインを利用する銀行が増えてきています。選ばれている理由はどこにあるとお考えでしょうか?

関川氏
豊富な導入事例があるからだと感じています。

電子契約導入は、必要なシステムだけインストールすれば完了するわけではありません。社内のオペレーションも、紙から電子用に変える必要があり、その際はどうしても「こんなときはどうすればいいのだろう」という疑問が生まれます。

SMBCクラウドサインは、様々な業種の企業や金融機関がどのように電子契約を運用しているのかを把握しています。だからこそ、現場でどんな問題が起こるのかも、その対処方法もよくわかっています。電子契約導入後の運用サポートが可能なところに、安心を感じてくださっている企業が多いのではないかと思っています。

関川翔平氏

三SMBCクラウドサイン 営業推進部 関川 翔平氏

印紙税ナシ・来店負担軽減で、お客さまから大きな反響

実際にSMBCクラウドサインを利用された、お客さまからの声について教えてください。

宮国氏
印紙税の負担軽減、営業店窓口への来店負担軽減に関して多くの反響をいただいております。

印紙税額は契約金額により変わりますが、億単位の融資だと10万円以上にもなります。会社によっては社員一人の月給分が浮くこともあり「本当に払わなくていいの?」と驚く方もいらっしゃいます。印紙税を払わなくていいならと沖縄銀行を選ぶお客さまもおり、他の銀行との差別化にもなっています。

営業店窓口への来店負担軽減に関しても反響が大きいです。事業性融資の場合、反復利用をするお客さまも多いですが、経理担当の方は5枚以上ある契約関連書類のすべてを毎回チェックし、住所を書いて社判と印鑑を押し、来店する必要がありました。それが、電子契約になったことで、Web上にてクリックひとつで契約手続きが完了し、わざわざ銀行まで来店いただく必要もなくなりました。

電子化をきっかけに、課題だった業務フローの非効率を解消

沖縄銀行としては電子契約の導入でどのようなメリットがあったのでしょうか?

宮国氏
一番大きいのは、契約関連の事務負担軽減です。電子化により紙の契約書が発生しないことから、営業店のチェック業務、契約書の発送業務等の事務負担軽減になっています。慣れた行員でも一件あたり30分は手続きに時間がかかりますが、年間で2,300件程度の事業性融資の全てで手続きがカットされるので、30分×2,300件で1,150時間もの工数が削減されていることになります。

また、これまでの対面契約で窓口担当者は、他の事務処理と並行しつつ、お客さまが待っているなか急いで契約作業を進めなければいけませんでした。そのため、どうしてもヒューマンエラーが生じるリスクがありました。一方、電子契約では、ある程度時間的に余裕のある状態で契約内容の確認が可能です。また、窓口業務では難しかった複数担当者での事前確認も可能なので、記入ミスが大幅に削減できています。

さらに、今回の電子契約サービス導入をきっかけに、前々から課題だった煩雑すぎる業務フローの効率化も実現できました。これまでは、紙でもらった契約書を窓口担当者と役席者がチェックし、融資実行後も役席者と債権書類センターという専門部署がチェックをする、というフローでしたが、電子契約導入をきっかけにルールを変更し、本部が行う1回の事前チェックで済むようにしました。その結果、大幅な工数削減に成功したのです。昔からのルーティン業務は変更が難しく、仮に非効率であっても、なかなか改善に踏み切れないものです。今回のプロジェクトをきっかけに現状にメスを入れ、長年の課題として、「やらなくてはいけない」と思っていたフローが改善できたことは、弊行にとって大きなメリットでした。

サービス紹介動画の活用で、スムーズに電子契約を導入

お客さまは、電子契約になってもスムーズに手続きを進められているのでしょうか?

宮国氏
今のところ大きな問題はありません。経理担当のような、ある程度金融機関との手続きに慣れた方からすると、弊行からの説明に対する理解に時間がかかることはほとんどありません。とくに若い世代のお客さまの場合は、我々が思っている以上に抵抗感がなく、理解も早く、手続きもスムーズです。

一方、ご高齢の方や、PC・スマホに不慣れな方には、そもそも電子契約とは何か、問題はないのか、といったことを理解してもらうのに時間がかかりました。改善策として、SMBCクラウドサインが公開している1分程度のサービス紹介動画を見てもらうことで、スムーズにご理解いただけるようになりました。まず、電子契約について動画でイメージを持ってもらってから受付することにより、比較的スムーズに手続きができています。

地域のお客さまに貢献する「選ばれる銀行」になるために

沖縄銀行は早くから先進的なDXの取り組みを進めており、窓口やATMに並ばず様々な手続を済ませられる「おきぎんSmart」や「OKI Pay(オキペイ/スマホ決済サービス)」の開発、オンラインビジネスマッチングなど、自社のデジタル化に留まらず、お客さまのサービス改善にも貢献してきました。なぜそのような取り組みが可能だったのでしょうか。

宮国氏
ひとえに地域金融機関として、地域のお客さまの発展に貢献していきたいという想いがあったからだと思っています。より付加価値の高い金融サービスをご提供することにより、お客さまのさらなる発展に貢献でき、ますます弊行は必要とされると思います。そんな好循環を生み出し、提供価値を増やすための手段の一つがデジタル技術の活用だと考えます。

最後に今後のデジタル活用について、可能な範囲でお聞かせください。

宮国氏
まずは、契約フローの完全なペーパーレス化を実現したいです。今は電子契約サービスを導入したところですが、受付から保管に至るまで、内部のプロセスも含めて紙での手続きをなくすことを目標にしています。

社内手続きの電子化と同時に、県内各自治体及び企業を含めた地域のお客さまの発展に貢献する取り組みも検討しています。例えば、事業性融資に限らないあらゆる契約業務のペーパーレス化や、電子契約を始めとした金融サービスの提供により、DX化・デジタル化のお手伝いができればと考えております。

SMBCクラウドサインの今後の展望についてお聞かせください。

関川氏
まずはSMBCクライドサイン導入企業に対するサポート体制を強化したいと考えています。

弊社は、発足以来多くのお客さまにお引き合いをいただいておりますが、まだまだ電子契約の導入が難しいと感じている企業も多いです。長年続いてきた契約形態から切り替るため、一朝一夕でうまくいかないのは当然です。うまくいかずに困っているお客さまに、サービスの導入だけでなく、導入後の業務フローの整備までサポートできればと思っています。

プロダクトについても、続々と機能拡充を予定しています。直近では「AI契約書管理」に書類インポート機能を実装しました。もともと、SMBCクラウドサインを利用して締結した契約書の情報は自動で抽出・登録されていましたが、アップデートにより同サービス以外で契約締結した場合でも、契約書をPDFで取り込むことで、自動的にデータ化できるようになりました。

今後は、リーガルチェックのような、契約締結の周辺業務もサポートできるサービスへの進化を目指しています。SMBCクラウドサインが使える範囲をさらに広げ、お客さまのDXに貢献していきます。

サービス説明資料、セキュリティガイド、社内システムと連携可能なAPI説明資料、書類の送付先に送ることで導入を容易にする受信者向けガイドといった各種資料をご用意しております。導入検討にお役立てください。