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三和油化工業株式会社 三和油化工業株式会社

大量の紙書類が発生する産業廃棄物処理の契約を電子化

~「前に進むしかない」DXの流れにいち早く~

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三和油化工業株式会社 経営管理部 管理課 営業管理グループ 久永翔也氏

外部からの契約電子化の要望に、社内規程を新たに整備して対応

若手社員が中心となって推進、契約の迅速化、大幅なペーパーレス化へ

決め手は社内外での認知度の高さと、操作性の良さ

はじめに御社の事業内容について教えてください。

当社は産業廃棄物の処理を主な事業としている、グループ全体で約400名余りの企業です。廃棄物の処理だけでなく、引き取った廃棄物をリサイクルして再生品としてお客様に提供したり、新品の材料をさらに高純度に精製して半導体メーカー様や電池メーカー様に納品したりすることもあります。なかでもリン酸の廃液処理については独自のリサイクル技術を保有しており、メーカー様が使用したリン酸が含まれる廃液を処理し、また再生リン酸として提供する、という部分では国内において大きなシェアをもっています。

電子契約サービスの導入を検討することになったきっかけを教えてください。

営業部門では主に産業廃棄物処理契約を交わすことが多いのですが、契約の相手方であるメーカー様などから電子契約の話をいただくことが数年前から徐々に増えてきました。しかし、当時は社内に電子契約に対応するためのフローや規程がなかったために、電子契約をお断りせざるを得なかったんです。

それでも、DXを進めようという会社の方針もあって2023年4月にDX推進部という部署が創設されました。2022年6月頃SMBCクラウドサインのことを知り、紙書類を使った契約業務に課題を感じていたところもありましたので、いいタイミングだと思って電子契約サービスの導入を検討していくことになりました。

紙の契約書ではどのような課題があったのでしょうか。

1つは時間がかかっていたことです。最初に稟議申請して社長決裁を取り、それから製本した契約書をあちこちの部署に回覧して承認が得られたら、押印して印紙を貼り、送付する。どうしてもここに時間がかかります。たとえば産業廃棄物の引き取りが急きょ明日になった、というとき、契約締結に時間がかかるようだとお断りするしかありません。そこを電子化して時間短縮できれば、今まで失注していた案件も問題なく引き受けられるようになるだろうと思いました。

一方で、フリーアドレスの導入に向けてオフィスの物を減らさなければならない、という課題もありました。紙の契約書はキャビネットに保管していますが、すでに1万部はあるので場所をとっています。これを電子化して減らしたいと考えました。産業廃棄物処理の契約書は、添付書類を含めると一部あたり10枚前後になります。それを収集と運搬それぞれ1種類ずつ作成し、しかも取引相手と当社の控えが必要ですから計4部です。それを1日に何社分も作るので、すごい量の紙束になるんですね。企業としてはSDGsを意識しなければなりませんので、電子化でペーパーレスを目指すことも重要でした。

電子契約サービスを選定する際の決め手となったポイントは何でしたか。

他社サービスともいくつか比較したのですが、最終的には認知度の高さと操作性の良さが決め手になりました。電子契約を依頼されることが増えてきたとはいえ、それでもまだ紙の契約書を使う取引相手が多い状況ではあります。そんなお客様に新たな仕組みを使っていただくことになるわけですから、知られていないサービスよりはすでに認知度の高いサービスの方がお客様も受け入れやすいだろうと。SMBCクラウドサインのベースとなっているクラウドサインはテレビCMも放映されていますから、社内でも社外でも話が通じやすいと思いました。

操作性については、最初に目にしたメイン画面が、SMBCクラウドサインだと最小限の必要な機能だけをわかりやすく備えていました。管理者として使う自分としては、管理画面にも無駄な機能が一切ないところがシンプルで使いやすそうだとも思いました。他のサービスだと機能がたくさんありすぎて何から使えばいいのかわかりにくかったり、料金体系が正確につかめなかったりしましたが、「これなら問題なく活用できるな」と確信がもてたのがSMBCクラウドサインだったんです。それに、SMBCグループという銀行グループのサービスという安心感、信頼感もありました。

電子化による社内負担は最小限に、ただし電子化の効果は最大限に得られるように

実際に使ってみた感触はいかがでしたか。

現在は主に産業廃棄物処理契約で使い始めていますが、第一に実感したのがスピードの速さでした。最初はまだ慣れていないので時間がかかる部分もあったのですが、社内の承認ルートでは簡単な操作で素早く承認できますし、慣れればさらにスピードアップするだろうなという可能性も感じましたね。

進捗状況も確認できるので、もしどこかで承認が止まっていてもすぐにわかります。契約書が関係する部署は4つあり、紙の契約書だと今そのなかのどこに契約書があるのか把握するのが困難です。たびたび電話で確認することもあったのですが、そういう余計な作業がなくなってストレスフリーになったのもうれしいところです。

当社が契約書の受け側になった場合でも、SMBCクラウドサインの手間の少なさをより実感します。メールで届いたものを確認してボタンをクリックすればいいだけですので、すごくシンプルですよね。これならどんなお客様も戸惑うことなく使ってもらえるだろうと思いました。

社内推進していく中で苦労したことはありますか。

新たに電子契約業務決裁規程のような社内規程を作るのが大変でした。従来の紙の契約書におけるフローを分析して、電子契約にすることでどこがどう変わり、誰が関わるのか、そういった細かい部分まで導入前の段階で検討しました。変えなければいけないところは関係部署に説明して対応してもらったり、変えずに残しておくべきところは残したりして、変化による社内負担を最小限にしました。ただし、そんななかでも電子化による効果は最大限得られるように、ということを意識したのもポイントです。

導入においてSMBCクラウドサイン側からのサポートは役立ちましたか。

「若手社員が率先して導入を進めてほしい」という社内方針もありましたので、基盤・ルールづくりは自分たちで行い、不明なところだけSMBCクラウドサインに相談に乗っていただきました。導入に関係した部署は私のいる管理部と営業部なのですが、これらの部署は若手社員が多いんです。なので電子化への戸惑いみたいなものはなくスムーズに理解が得られたのですが、お客様への説明の仕方という点では難しいところもあり、そこはSMBCクラウドサインに頼らせていただきました。

また、SMBCクラウドサインから提供していただいた「受信者向けガイド」などの導入者向け資料は、「お客様視点ではこう見える」といったことがよくわかりますから、実際に使う営業部の人にとってはかなり参考になったようです。個人的にもSMBCクラウドサインの基礎を学ぶのに大変役立ちました。

若手社員が社内のルールを変えていくのは簡単なことではなかったと思います。

面と向かって「電子契約は使わない」というようなことを言う人はいなかったのですが、私の直属の上司が若手社員にチャンスを与えてくれる人で、「もし他の人に何か言われても気にしなくていい」とフォローしてくれましたから、僕も自信をもって進められました。そういう意味では恵まれた環境なのかもしれません。

電子化やDXの流れは逆行しない、前に進んでいくしかない

これから社内普及を広げていくにあたって課題になりそうなのはどんなことでしょう。

営業部門の本来業務は産業廃棄物を引き取ってくることですから、それに付随する契約業務は二の次、というような意識がまだ少しあるかもしれません。紙の契約書の方が慣れているから早く終わるんじゃないか、と考えてしまうのは仕方ないところでもあります。そこをどう説得して電子契約をメインにしてもらえるようにするか、あるいは社外の方にどうアピールすればもっと電子契約を受け入れていただけるのかは、引き続き考えていきたいと思っています。

契約書の電子化を進めることでどのような効果が期待できそうですか。また、今後どのように活用を広げていこうと考えていますか。

契約締結のスピードアップを図れるのはもちろんですが、いずれ軌道に乗ってきたときには、既存の紙の契約書も電子化して一元管理できるようにしたいと思っています。そうすれば幅5~6メートルも占有しているキャビネット内の契約書を削減できますので、将来的にキャビネット自体なくすこともできるでしょう。

それと、営業部門の社員は直行直帰することがたびたびあるのですが、紙契約だと忙しくてもいちいちオフィスに戻って処理しなければなりません。SMBCクラウドサインで契約業務をすべて電子化できれば、直行直帰でもテレワークで対応できます。時間の使い方がこれまでと変わり、業務効率のアップに寄与することも考えられます。

社長からは「電子化7割を目指せ」と言われています。ですので、今のところは産業廃棄物処理契約をできるだけ多く電子契約にすることを最優先としています。その次は有価売買契約や秘密保持契約にも展開していきたいですし、他部署でも雇用契約書などで使えればと思っています。部署内のグループごとに契約書を管理できるように、プランをアップグレードして複数部署管理機能も利用してみたいですね。

これからSMBCクラウドサインを活用していこうと考えている企業に向けてメッセージがありましたらお願いします。

よく言われているのが「電子化やDXの流れは絶対に逆行しない、前に進んでいくしかない」ということ。電子化はリスクもあるかもしれませんが、できるだけ早いタイミングで切り替えた方が流れに乗りやすいですし、それによって企業としてできることも増えます。たとえば締結スピードが上がって時間を節約できた分、それを別の業務に充てることも可能になるでしょう。DXの流れは逆行しない。それは自分もたしかにそう思うところなので、みなさんもできる限り早くから電子契約にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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